普段、自分自身が使用している化粧品について、箱の裏面や容器に印刷されている使用方法をしっかり読んだことはありますか？ どのくらいの量をどのタイミングで使用するのがベストか、各化粧品メーカーが提案している通りに使用するのが、その商品のパフォーマンスを最大限に引き出すための近道です。自己流の使用方法を試すのは、その使用方法を実践してみた後にするのが良いのではないでしょうか。

今回は美肌成分「フラーレン」の4種の使い分け方、それぞれの働きについてご紹介しましょう。

浸透力が違う！それぞれのフラーレンの特長とは？

フラーレンには4つの種類があります。その詳しい特徴をご紹介します。

世界初の水溶性フラーレン原料の「ラジカルスポンジ」(RS)。肌なじみの良い油溶性フラーレン原料の「リポフラーレン」(LF)。使用感がとても良いカプセル化されたフラーレン原料の「モイストフラーレン」(MF)。メイクアイテムに配合されているパウダータイプのフラーレン原料「ヴェールフラーレン」(VF)。この4つの化粧品原料がまとめてフラーレンと呼ばれています。

下の表はこの4つの違いを肌の断面図に配置して分かり易く示しているもの。縦軸は肌の深さを表していて、横軸は一日の時間帯を示しています。


それぞれに特長がありますが、この中で一番浸透性が良いのは「モイストフラーレン」です。リポソームというカプセル化された状態で化粧品に配合される原料のため、角層のより深い部分まで有効成分を届けることが出来ます。リポソームは肌に近い構造をしているカプセルなので、使っていて非常に気持ちがよく、保湿感も長続きします。朝のスキンケアに使用するのも良いですが、夜に使うのが特にお勧め。空気が乾燥する冬にもピッタリのフラーレン原料なのです！
一方、「ヴェールフラーレン」はパウダータイプのフラーレン原料で、メイクアイテムへの配合がメインです。粒子のサイズも他フラーレン原料に比べると大きく、肌表面に乗ることで効果を発揮します。フラーレンが得意な活性酸素の除去・無害化は肌表面でもしっかりと発揮できますので、日中の紫外線や大気汚染などのダメージを軽減するのにも効果的です。
「ラジカルスポンジ」と「リポフラーレン」は角層の浅い部分でそれぞれ抗酸化力を発揮します。これらの成分は、化粧水からクリームまでオールマイティに配合されて活躍しており、水溶性の「ラジカルスポンジ」とオイルリッチな商品に配合される油溶性の「リポフラーレン」はその両方の特長から一緒に配合されることもしばしば。私たちの肌は水分と油分のバランスが大切なので、それぞれになじみやすいフラーレン原料を合わせて配合するなんてとても効率的ですよね！

朝晩で使い続けると、更に効果を実感!?

シミ改善効果を謳った化粧品を使用して、その翌日にシミが消える！なんて魔法のような化粧品は残念ながらまだありません。やはりコツコツと継続して使用することが大切。フラーレンもそんな化粧品原料の1つです。フラーレン配合化粧品を使って、実際に人の肌で行った試験によると、4週間の継続使用で肌が明るくなるなどのデータが出ているそう。新しい化粧品を使用したらついついすぐに効果が出るのを期待してしまいがちですが、ここは少し辛抱強く、肌のターンオーバーに合せて4週間は継続使用をしてみてください。

皆さんもフラーレン原料のそれぞれの特長を理解し、自分の肌状態やライフスタイルに合ったアイテムを使用することで、更なる効果が実感できると思いますよ。