プロフェッショナル向け製品開発20年のネオーラMB研究所～フラーレンとの出会い＜後編＞

（伊藤）前編ではネオーラMB研究所さんの歩みをお伺いしました。
フラーレンとの出会いはどのようなものだったのでしょうか。
（大崎取締役）当時、私たちは産業技術総合研究所でホワイトバブルという自社の特殊溶解技術の開発を行っていました。
多くの大学・研究機関がフラーレンの応用開発を盛んに行っていたころで、研究所の棚の上にフラーレンがずらりと並んでいました。
テレビでも、医薬分野でフラーレンの活用が放映されていて、興味を持ちました。
そして、製造工場から「すごい原料がでた！」と紹介をもらった時にすぐに採用しました。

（伊藤）フラーレンは活性酸素による頭皮の環境悪化にも対応することができます。
（大崎取締役）フラーレンのエビデンスを見るにつけ、お客さんの頭皮環境の改善をしたいというサロンさんの希望を叶えるには欠かせない素材だと思い、
2年前に水溶性フラーレンを規定値以上配合した「ネオーラCU RSイオンジュレ」を発売しました。
水溶性フラーレンを規定値以上配合した製品を紹介するとき「私たちはすごい素材を使っているんだ」と自信になりメニュー提案にさらに力が入りました。
その中で、美容師さんのフラーレンへの信頼も高まっていきました。

新製品の開発経緯

（伊藤）2017年8月に、毛髪専用原料「ヘアシャイニーフラーレン」を発売しました。
（大崎取締役）まさかこんな時代が来るとは思っていませんでした。フラーレンを髪に塗るなんて。
ちょうどRSイオンジュレが好評なタイミングでヘアシャイニーフラーレンの情報を入手し、その日のうちに開発に入りました。
毛髪製品は価格面がシビアなので原価に不安はありましたが、その時は絶対に製品化するんだという思いが勝っていました。

（伊藤）美容師さんにはどのような評価だったのでしょう？
（大崎取締役）ある一件のサロンに試作品をご提供し、相談をしながら進めていくことになりました。
試作品第一号の段階から明らかな違いが見え、サロンでは驚きの声があがりました。
それを受けて試作第一号を柱として製品化を勧めました。

（伊藤）ヘアシャイニーフラーレンは、毛髪に浸透し紫外線で毛髪内部に発生するシステイン酸の生成抑制だけでなく、パーマ、ヘアカラーで毛髪内に残った過酸化水素の消去も可能です。
美容室でのメニューに取り入れるのは非常に理にかなっていると思います。
（大崎取締役）「抗酸化」というキーワードがスキンケアで大事なことは誰もが知っていますが、
毛髪ではパーマ、カラーをした時に残る過酸化水素や紫外線の悪影響は致し方がないという状況でした。
処理方法は一応ありましたが、30年以上前から変化がなく、本当に効果が出ているのかもわからないとの声もありました。
ヘアシャイニーフラーレンを配合した製品は「ネオーラCU ヒートプログラム」と名付けました。
毛髪への様々なダメージをメニューの中に取り入れるだけで短い時間で簡単に解決できるアイテムです。
紫外線によるシステイン酸の生成も抑制し、健康な毛髪を育てていきます。

（伊藤）毛髪の世界は、自毛を痛ませて理想に近づけ、さらに美しい髪も保持したいという世界ですよね。
（大崎取締役）最終的にダメージ毛にいきついてしまうと、美容室から足が遠のいてしまいます。
私たちの製品の中には、10年以上処方変更なしで愛され続けている製品もあります。
正直ベースの付き合いを続けることで、美容師さんは現場で私たちがお伝えした以上のパフォーマンスを出しているのではないかと思っています。
現場では常に新しい課題が生まれ、それに寄り添い一緒に問題解決できる製品を開発すること、私たちの存在する理由です。
サロン業界も大変といわれているが、私たちの製品を導入したサロンはいつも繁栄していると言われたいですね。