未来のヒットアイテムの原点!「第7回 化粧品開発展」潜入レポート〜第2弾:スキンケア最前線セミナーに参加!
2017年1月23日〜25日に東京ビッグサイトで行われた「第7回 化粧品開発展」。第1弾の「ビタミンC60バイオリサーチ」のブース取材に続き、同会場内で行われた、東京工科大学の前田憲寿教授によるセミナーに参加してきました!皮膚科学から見るスキンケア最新知見、フラーレンの成果など興味深いお話をレポートします。
今回参加したセミナーのテーマは「皮膚科学とスキンケア最前線」。日本の大学で唯一の「先端化粧品コース」の教員を務められている前田教授のセミナーというだけあって、セミナー会場は受講者でびっしり!最後の1席をなんとか確保し、いよいよセミナーが始まりました。
まずは、「スキンケア製品が世の中に求められているもの」について。女性が化粧品に求める効果は、保湿、美白、引き締め、ハリ、しわ改善などのエイジングケア効果などが挙げられます。ここ最近の傾向として、美白マーケティングにおいては、炎症を抑える「抗炎症」が主流となっており、アンチエイジングでは「免疫力など肌本来の力を高める」商品が求められているようです。
確かにエイジングケアにおいては、与えるだけではなく、自らが持つ美肌力を育むというコンセプトの商品が多いように感じますね。
商品の一例として紹介されたのが「資生堂 アルティミューン」。抵抗力、保護力、再生力といった肌本来の力を引き出す美容液で、こだわり抜いた使用感と高い品質に定評があります。もう一つは、若い世代に人気が高い「アルビオン エクラフチュール」。肌に眠る美しさを積極的に押し上げる美容液です。
その他にも、組織や臓器に成長する元となる「幹細胞」を培養するための培養エキスが化粧品の原料として使われている「幹細胞コスメ」も注目されているようです。
続いてお話いただいたのが、角層を中心とした「肌の基礎知識」について。
角層は、以下のように、身体を保護する3つのバリア機能があります。
「スキンケアにおいて一番考えなければならないのは『肌荒れ』。肌荒れが長く続くと、肌の老化を引き起こす可能性が高いです。日々の肌荒れを防ぐことが、若々しい肌を保つために必要なことだと考えますね。」と語る教授。
なるほど・・・肌トラブルに密接に関わっている角層をきちんとケアしてあげることで、老化防止にもつながるということなんですね。
続いては、角層の構造について。
丈夫な良い角質かどうかというのは、角層細胞内を守るたんぱくの膜である「コーニファイドエンベロープ」の成熟度によって決まります。また、よく耳にする、角層細胞の中に存在する「アミノ酸」、細胞間脂質のうち半分の重量を占める「セラミド」も重要。
「コーニファイドエンベロープ」をきちんと作ってあげるということ、「アミノ酸」「セラミド」増やしてあげるということに注目して、教授は日々研究をされているそうですが、これらの実現に向けて期待が高まっているのが「フラーレン」という美容成分なのです!
それでは、いよいよ「フラーレン」についてのお話です。
フラーレンは、炭素原子60個からなる炭素の同素体で、非常に抗酸化力が高い成分。
1985年にクロトー博士、カール博士、スモーリー博士によって発見されました。そして、のちの1996年にノーベル化学賞を受賞。2010年には宇宙空間でフラーレンが確認されたり、2012年にはフラーレンの投与によりマウスの寿命が延びたとの論文が発表されたり、多くの快挙を成し遂げています。
前田教授はこのフラーレンの効果に注目をし、これまで様々な臨床試験を実施してきました。モイストフラーレン、ラジカルスポンジの2種の原料別に、結果データを見ていきましょう。
⑴モイストフラーレン(リポソーム化されたフラーレン)
角層水分量、弾力性、肌色・透明度の変化、たるみの変化の臨床試験を実施。いずれにおいても、モイストフラーレンの塗布前に比べて、1か月間の塗布後(1日2回塗布)の肌では、効果的な変化が確認されています。
例えば顔のたるみの変化による臨床試験では、上の写真の図にあるように、塗布前と塗布後では大きくたるみが改善したことがわかりました。また、下アゴや目の下のたるみといった、特にたるみが出やすいパーツに効果的とのこと!
⑵ラジカルスポンジ(水溶性フラーレン)
バリア機能回復力の変化を見るために、様々な臨床試験を実施。試験結果の一つとして、上の写真の図にあるように、紫外線照射によって減少したコーニファイドエンベロープ(CE)をラジカルスポンジ塗布(RS 5%)によって回復させました。
また、最近の知見として、ラジカルスポンジ塗布により細胞間脂質のセラミド量の増加、セラミド合成酵素の活性の増加も認められました。
「夢の新素材とも言えるのが『フラーレン』。これから色々な化粧品に配合されていくでしょう。」と前田教授が語るように、期待の高さがうかがえます。フラーレンの様々な相乗効果によって、美肌を保つことができるんですね。フラーレン配合コスメに、これからも注目していきたいと思います!
エイジングケア市場は“肌本来の力を高める”アイテムが主流に
今回参加したセミナーのテーマは「皮膚科学とスキンケア最前線」。日本の大学で唯一の「先端化粧品コース」の教員を務められている前田教授のセミナーというだけあって、セミナー会場は受講者でびっしり!最後の1席をなんとか確保し、いよいよセミナーが始まりました。
まずは、「スキンケア製品が世の中に求められているもの」について。女性が化粧品に求める効果は、保湿、美白、引き締め、ハリ、しわ改善などのエイジングケア効果などが挙げられます。ここ最近の傾向として、美白マーケティングにおいては、炎症を抑える「抗炎症」が主流となっており、アンチエイジングでは「免疫力など肌本来の力を高める」商品が求められているようです。
確かにエイジングケアにおいては、与えるだけではなく、自らが持つ美肌力を育むというコンセプトの商品が多いように感じますね。
商品の一例として紹介されたのが「資生堂 アルティミューン」。抵抗力、保護力、再生力といった肌本来の力を引き出す美容液で、こだわり抜いた使用感と高い品質に定評があります。もう一つは、若い世代に人気が高い「アルビオン エクラフチュール」。肌に眠る美しさを積極的に押し上げる美容液です。
その他にも、組織や臓器に成長する元となる「幹細胞」を培養するための培養エキスが化粧品の原料として使われている「幹細胞コスメ」も注目されているようです。
正しい角層ケアが肌老化に「待った!」をかける
続いてお話いただいたのが、角層を中心とした「肌の基礎知識」について。
角層は、以下のように、身体を保護する3つのバリア機能があります。
・ 身体から水分の蒸散を防ぐ角層に紫外線をブロックする機能があるとは!メラニンを作りだすメラノサイトが紫外線を防ぐ効果があることは有名ですが、角層も約半分ほどの紫外線を予防することができるそうです。
・ 身体への有害物質(病原菌やアレルギー物質)の侵入を防ぐ
・ 紫外線から身を守る
「スキンケアにおいて一番考えなければならないのは『肌荒れ』。肌荒れが長く続くと、肌の老化を引き起こす可能性が高いです。日々の肌荒れを防ぐことが、若々しい肌を保つために必要なことだと考えますね。」と語る教授。
なるほど・・・肌トラブルに密接に関わっている角層をきちんとケアしてあげることで、老化防止にもつながるということなんですね。
続いては、角層の構造について。
丈夫な良い角質かどうかというのは、角層細胞内を守るたんぱくの膜である「コーニファイドエンベロープ」の成熟度によって決まります。また、よく耳にする、角層細胞の中に存在する「アミノ酸」、細胞間脂質のうち半分の重量を占める「セラミド」も重要。
「コーニファイドエンベロープ」をきちんと作ってあげるということ、「アミノ酸」「セラミド」増やしてあげるということに注目して、教授は日々研究をされているそうですが、これらの実現に向けて期待が高まっているのが「フラーレン」という美容成分なのです!
様々な臨床試験からフラーレンのスゴさを証明!
それでは、いよいよ「フラーレン」についてのお話です。
フラーレンは、炭素原子60個からなる炭素の同素体で、非常に抗酸化力が高い成分。
1985年にクロトー博士、カール博士、スモーリー博士によって発見されました。そして、のちの1996年にノーベル化学賞を受賞。2010年には宇宙空間でフラーレンが確認されたり、2012年にはフラーレンの投与によりマウスの寿命が延びたとの論文が発表されたり、多くの快挙を成し遂げています。
前田教授はこのフラーレンの効果に注目をし、これまで様々な臨床試験を実施してきました。モイストフラーレン、ラジカルスポンジの2種の原料別に、結果データを見ていきましょう。
⑴モイストフラーレン(リポソーム化されたフラーレン)
角層水分量、弾力性、肌色・透明度の変化、たるみの変化の臨床試験を実施。いずれにおいても、モイストフラーレンの塗布前に比べて、1か月間の塗布後(1日2回塗布)の肌では、効果的な変化が確認されています。
例えば顔のたるみの変化による臨床試験では、上の写真の図にあるように、塗布前と塗布後では大きくたるみが改善したことがわかりました。また、下アゴや目の下のたるみといった、特にたるみが出やすいパーツに効果的とのこと!
⑵ラジカルスポンジ(水溶性フラーレン)
バリア機能回復力の変化を見るために、様々な臨床試験を実施。試験結果の一つとして、上の写真の図にあるように、紫外線照射によって減少したコーニファイドエンベロープ(CE)をラジカルスポンジ塗布(RS 5%)によって回復させました。
また、最近の知見として、ラジカルスポンジ塗布により細胞間脂質のセラミド量の増加、セラミド合成酵素の活性の増加も認められました。
◆ 臨床結果によるまとめ数々の研究により、フラーレンの美肌効果が次々に証明されていったことがわかります。
・ モイストフラーレンの使用により、角層水分量アップ、肌の弾力アップ、透明度改善、たるみ改善が認められた
・ フラーレンの美肌効果のメカニズムとして、角層のコーニファイドエンベロープの増加が関与することが明らかになった
・ フラーレンの美肌効果にはセラミドを増加させる効果も関与していることが明らかとなった
「夢の新素材とも言えるのが『フラーレン』。これから色々な化粧品に配合されていくでしょう。」と前田教授が語るように、期待の高さがうかがえます。フラーレンの様々な相乗効果によって、美肌を保つことができるんですね。フラーレン配合コスメに、これからも注目していきたいと思います!